静岡県・大井川鉄道が運行する井川線、通称南アルプスあぷとライン。もともとダム建設のために作られた山岳鉄道で、いまは地元の方や観光客が利用する路線として千頭駅から井川駅間の約25.5キロを運行しています。
昭和初期に製造されたSLをはじめ、創業当時のままの駅舎やのどかな風景など、その沿線には懐かしい時代の雰囲気が色濃く残っています。さらに、鉄道ファンや秘境マニアを惹きつけるスポットも盛りだくさん。
今回は、そんな大井川鉄道の魅力をご紹介していきたいと思います!
アトラクションのような「南アルプスあぷとライン」で山の奥地へ

奥大井の渓谷をゆっくりと走る、南アルプスあぷとライン。乗車するドアは手動で開閉する、レトロな趣のある赤いトロッコ列車です。手が届きそうなほど間近に自然を見ながら、終点・井川駅までになんと61カ所のトンネルと、55カ所の鉄橋を通過します。
さらに途中90メートルもの急勾配を登るため、トロッコ列車を押して走る「アプト式電気機関車」と連結。このアプト式機関車に乗れる鉄道は、ここ南アルプスあぷとラインだけ。また、車掌さんが四季折々の見どころを伝えてくれる楽しいガイドも人気のひとつ。乗っているだけでも楽しみが絶えない列車です。
湖の上に電車が止まる!?秘境「奥大井湖上駅」の絶景

湖の色は天候や時間により、ブルーやグリーン、グレーへと神秘的に変化。時にはこの写真のように、淡いミルキーブルーの色になることも。奥大井レインボーブリッジの赤と湖畔とのコントラストがとても美しいです。

線路脇の歩道からは、対岸の山道に通じる階段があります。山道を登っていくと湖の上に浮かぶ奥大井湖上駅を上から見渡せる展望台が!奥大井有数の絶景を、ぜひご覧ください。
間近にSLが走る、旅情緒あふれる道の駅「川根温泉」

道の駅「川根温泉」は、豊富な湯量によるかけ流しの温泉が人気。男女ともに内湯・ひのき風呂・炭風呂・露天風呂を完備しています。大井川鐵道の線路が近くにあるため、露天風呂から走っているSLを間近で見ることが出来るのも、この道の駅の大きな特徴。館内にはSL通過時刻も掲示されているので、タイミングを合わせて入浴してみてはいかがでしょう。
外には無料の足湯もあるため、サッと温泉を楽しみたい方はこちらもおすすめ。大自然に響く汽笛の音に耳を傾けつつ、心からリラックスできそうです。
南アルプスあぷとライン沿線は、「南アルプスエコパーク」にも認定された自然 豊かな地域。奥大井の自然の中を走る大井川鉄道は、紅葉が色づく今の季節には格別の景色が広がっていることでしょう。
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