5月から6月にかけては新茶のシーズン。お茶といえば静岡が有名ですが、ほかにもお茶の名産地は日本全国にちらばっています。日本を代表するお茶処の風景は、まるで緑の芸術作品。
目でも香りでも楽しめる、日本のお茶処をめぐる旅はいかがですか?
牧之原台地(静岡県)

日本茶の主要産地である静岡は古くから茶処として知られ、生産量も国内最大を誇ります。なかでも牧之原台地は日本最大級の茶畑。茶摘みの時期に見られる鮮やかな緑の風景は圧巻で、運が良ければ富士山まで見えることも。
ほど近い場所にある観光施設「グリンピア牧之原」では茶摘みやお茶の手もみ体験ができるほか、お茶の天ぷらや煎茶を使った茶そばなど、お茶づくしの料理を堪能できます。
所在地 静岡県島田市金谷14-2交通アクセス JR金谷駅より約5分
アクアイグニス 片岡温泉(三重県)

実は三重県でのお茶の生産量は、静岡県と鹿児島県に次いで第3位。玉露に並んでうま味を多くふくむ「かぶせ茶」が有名です。
アクアイグニス 片岡温泉は、ショッピングやレストランも楽しめる温泉施設。ショップでは宿が所有する茶園でとれたお茶をつかったシャンプーが販売されており、パティシエ辻口博啓が三重の食材を厳選してお茶の魅力を引き出した「伊勢茶サブレ」はお土産として大人気です。
所在地 三重県三重郡菰野町大字菰野4800-1交通アクセス
(1)四日市ICから車で約15分
(2)近鉄湯の山温泉駅から徒歩で約8分
宇治茶の郷 和束の茶畑(京都府)

京都は玉露や煎茶の産地。生産量よりも品質にこだわった栽培方法から、上質のお茶処として知られます。特に京都府の南部に位置する和束町は別名「茶源郷」とも呼ばれ、京都で飲まれるお茶の4割を生産。
時期になるとお茶の新芽が香り、お茶刈りの音が響きます。茶摘み体験やお茶の入れ方体験などを体験でき、香り豊かな茶そばや抹茶でほっとひと息。京都府景観資産にも登録されている景勝地でもあります。
所在地 京都府相楽郡和束町大字撰原小字松ノ尾交通アクセス 大和路線 加茂駅からバスで約20分
大野岳(鹿児島県)

鹿児島は広大な地形を活かし、日本第二位のお茶の生産地。茶摘みシーズンに訪れたいのが、薩摩半島南端に位置する大野岳です。ここはお茶の神様を祀る山とされており、山頂からは美しい茶畑を眼下に望めます。
また108歳の長寿を祝う「茶寿」という言葉にちなみ茶寿(長寿祈願)の山ともいわれ、山頂までは108段の「茶寿階段」があります。途中には成人・還暦・喜寿・米寿と呼ばれる休憩スポットがあり、人生を振り返りながら山登りを楽しめそう。
所在地 鹿児島県南九州市頴娃町交通アクセス JR西頴娃駅から車で約15分
新茶のシーズンを過ぎると、暦の上ではもう夏が始まろうとしています。新緑が気持ちいい季節に、茶畑の景観を楽しみつつ周囲の散策も楽しいかもしれませんね。