日本一広い琵琶湖は皆さんもご存知かと思いますが、琵琶湖にはいくつかの橋が架かっているのはご存知ですか?代表的な橋と言えば「瀬田の唐橋」「近江大橋」「琵琶湖大橋」があります。「瀬田の唐橋」は、大津の瀬田と石山をつなぐ全長260m瀬田川に架かる橋。京都の宇治橋、山崎橋とならんで日本三名橋・日本三大橋の一つと言われています。唐橋が架けられた年代は不詳ですが見た目からも歴史ある橋で、船も通れるように中央が少し高くなっていて、橋の特徴である擬宝珠は橋が木造から鉄筋コンクリート製に代わっても歴代受け継がれています。

次に「近江大橋」は、全長1,290mあり滋賀県大津市丸の内町と同県草津市新浜町を結ぶ橋です。近江大橋は以前有料でしたが、2013年12月26日をもって無料開放され、今は無料で渡る事が出来るようになりました。
そして今回の本題・・・琵琶湖に架かる一番長い橋が「琵琶湖大橋」。琵琶湖はこの琵琶湖大橋で北湖と南湖に分けられている。北湖は海のように広く、毎年行われる「鳥人間コンテスト」では彦根から飛び立ち、琵琶湖大橋大橋に向かって飛んできます。映像で見る限りはどう見ても海ですが、実はあれが琵琶湖なんです。南湖は遊覧船で楽しめたり、レガッタの競技が開催されたりしています。京都に近い事もあり、観光で楽しめるのが魅力です。琵琶湖は流入する川は何本もありますが、流出するのは南湖の一番南にある瀬田川のみ。その瀬田川が宇治川になり、淀川になるため関西では有名な話ですが「水止めたろうか」は、滋賀県民が京都や大阪の人に言う決め台詞と言われています。
では話を琵琶湖大橋に戻して、長いと言われる琵琶湖大橋の長さは約1400m、上りも下りも片側2車線あり、橋の中央の一番高いところは26.3mあり、琵琶湖遊覧が楽しめる背の高い客船「ミシガン」なども通過可能にできています。2016年4月1日から、軽自動車等100円・普通車150円大型車200円と500円、軽車両等 (バイク)10円(歩行者・自転車は無料)と料金以前より安くなっています。その「琵琶湖大橋」の一番の特徴は、大津から守山に渡る2車線の左側追越車線の一部がメロディーロードであることです。国内には色々なメロディーロードがありますが、橋上のメロディーロードとしては日本初!約600mの距離を時速60キロで走行すると、綺麗なメロディーを奏でながら走行する事ができます。道路上にも「♪ここから」と書かれている所からスタートし、「♪ここまで」と書かれたところまでで1曲全部を聞くことができます。
通常メロディーロードは、曲のサビのあたりが聞ける物が多いと思いますが、琵琶湖大橋のメロディーロードは贅沢に1曲が聞けるのも大きな特徴だと思います。流れる曲名は、滋賀県民なら誰でも知っている「琵琶湖周航の歌」です。皆さんご存知ですか?私の経験上、県外の方でこの歌をご存知の方は非常に少ないのは事実。もし滋賀にお越しの際にメロディーロードを通過するチャンスがあれば、事前に「琵琶湖周航の歌」を聞いてから渡られる事をお勧めします。ちなみに「琵琶湖周航の歌」は、琵琶湖を中心とした滋賀県の風景が歌われる、全6番まである長い曲です。
2017年には歌の誕生から100周年の記念碑が長浜の琵琶湖沿いに建てられ、それに合わせて色々なイベントも行われていました。実は歴史があり、色々な歌手の方がカバーしていた有名な歌なんです。もし周りに滋賀出身の方が居れば聞いてみてください、きっと1番は確実に歌ってくれますよ。そしてそれを聞いたら、ぜひ琵琶湖大橋のメロディーロードを思い出し、渡りに来てください。海に架かる長い橋ほどの迫力や、レインボーブリッジのようなおしゃれさはありませんが、実は日本一が隠れてる橋なんです。

写真協力:びわこビジターズビューロー