温泉・絶景・グルメ・アクティビティ…と、一年を通して観光客でにぎわう「越後湯沢温泉」。15軒の温泉旅館・ホテルが温泉街を形成し、年間120万人ほどの温泉観光客が訪れています。
なかでもJR「越後湯沢駅」徒歩5分ほどの好立地にある旅館「松泉閣 花月(しょうせんかく かげつ)」は、「お帰りなさい」と出迎える独自のスタイルで人気が高く、数々の受賞歴を持つ人気旅館。そんな「松泉閣 花月」が、7月に一部客室をリニューアルしたということなので、早速宿泊してきました!
家族3世代での旅行を考慮したおもてなしや、食事にも定評がある「松泉閣 花月」をレポートいたします。
「越後湯沢温泉」とは?

写真提供:ピクスタ
川端康成が小説『雪国』を書いた地として有名な、日本有数の米どころである新潟県南魚沼郡湯沢町に位置する「越後湯沢温泉」。
人口8000人ほどの小さな町ながら、「越後湯沢駅」「GALA湯沢町湯沢駅」と2つの新幹線の駅や、関越自動車道「湯沢IC」があり、関東からのアクセスが非常によいことでも知られています。

写真提供:ピクスタ
また、若い世代では、夏の風物詩でもある「フジロックフェスティバル」や、冬のスノーアクティビティが楽しめる「GALA湯沢スキー場」や「湯沢高原スキー場」などで親しみがある方も少なくないのではないでしょうか。
温泉は、1000年以上の歴史を持ち、江戸時代にはすでに湯治場としての記録が残る古湯です。JR「越後湯沢駅」の西口を降りると、温泉街が現れます。
「松泉閣 花月」へ到着!

ひと雨ごとに過ぎゆく季節を感じる、晩夏の温泉地に佇む「松泉閣 花月」。温泉街の中心部に位置しながら、緑豊かなエントランスが目に飛び込んできます。
紅色の野点傘や毛氈の敷かれた床机に、和の心づかいとおもてなしを感じながら、暖簾をくぐって中へ入ります。
【チェックイン】

チェックインしたのは14時。スタッフが笑顔で「お帰りなさいませ」と出迎えてくれます。まずは、立札席で抹茶とお菓子をいただきつつ、チェックインの手続きを済ませ、お部屋に案内していただきます。
【リニューアルルーム】

リニューアルした客室「405」へ。客室には、数字と和名が記されており、405は「牡丹」の部屋。テレビを隠すための襖絵にも牡丹の文様が表現されています。
お部屋は、素足でゆっくり寛げる白木と畳の和室で、間接照明が素敵です。奥は小上がりになっていて、朝陽を一身に浴びて気持ちよく目覚められそうなダブルベッドが2台配置されています。
ベッドは、程よい硬さの寝心地よさそうなマットレスと、身体を包み込むふわふわの羽毛布団。両手を伸ばしてゴロゴロできる大きさが嬉しいですね。
【アメニティ】

客室アメニティは、バスタオル(大浴場へは持参)・タオル(大浴場に替えのタオルあり)・浴衣・足袋・ヘアブラシ・髪ゴム&クリップ・綿棒・ボディウォッシュタオル・裁縫キット・絆創膏など、女性に嬉しいラインナップとなっています。
また、お部屋に着くとテーブルの上に置かれている「お茶セット」も、番茶・緑茶・水、越後湯沢温泉のお菓子「笹雪」や佃煮・梅干しなど、至れり尽くせりなおもてなしを随所に感じます。
【館内の案内図】

「館内の案内図」は、なんと手描き!しかも丁寧な解説が書かれていて、イラスト付きでとっても温かくてほっこりします。
こちらの案内図によると、1階はフロントやラウンジ、2階は食事処や温泉大浴場、3階は純和室、4階は今回リニューアルしたモダン客室(ベッド)、5階は露天風呂付客室となっています。
【2階廊下】

夕食の時間は、18時~・18時30分~・19時~・19時30分~のなかから、チェックイン時に選べます。予定時間になったので、2階の食事処へ移動します。
2階の廊下には、湯沢町にゆかりのある童画の父・川上四郎の功績をたたえて開催している、「越後湯沢全国童画展」の入賞者の作品が飾られています。館内の至る所に、四季の花々や折り紙作品、手毬などが飾られ、和の雰囲気や懐かしさを醸し出しています。
新潟の旬の食材を堪能する

食事処は「客前料亭 風雅」。テーブル席と掘りごたつの個室があり、個室に案内いただきました。
お料理は、宿泊プランによって異なり、私たちは「天の川花月」という献立が用意されていました。献立を見ると、新潟県の地図が描かれ、新潟の旬の食材がマッピングされています。海あり山ありの新潟ならではの豊富な食材が一目瞭然です。
【天の川花月 献立】
〈食前酒〉ロック酒の上善如水(純米酒)
〈食前食〉めかぶ・ながも・美味出汁
〈アミューズ〉黒トリュフの玉締め(茶碗蒸)・妻有ポークと舞茸のバゲット・枝豆の擦り流し
〈造里〉旬の海の幸盛り合わせ
〈台の物〉国産牛変わりしゃぶと巻き野菜
〈焼き物〉鮎・雲丹素焼き・彩野菜
〈止め椀〉蜆の赤出汁
〈食事〉魚沼産コシヒカリの三杯飯・食事の共(お茶漬け汁・薬味一式・香の物)
〈水菓子〉酒粕ジュレと季節のフルーツ

食前酒の「上善如水」と、アミューズの3品「黒トリュフの玉締め(茶碗蒸)」「妻有ポークと舞茸のバゲット」「枝豆の擦り流し」が最高の取り合わせです。食欲が増進し、期待が膨らみます。

造里は「旬の海の幸盛り合わせ」。言うまでもなく、旬の海鮮はプリプリです。

焼き物の「雲丹素焼き」。ウニの甘みと「上善如水」も最高の相性。

旅行で新潟を訪れると、お米の美味しさにみなさん驚かれます。地元の方に言わせると「新米ができるまでの晩夏から初秋は、味が落ちる」とのことですが、この時期でも保存方法や食べ方に気を遣えば美味しくいただけるのです。
「松泉閣 花月」では、美味しい方法でご飯を食べてもらいたい!という想いから、「こだわりの3杯飯」を提案しています。
〈こだわりの3杯飯〉
1杯目:赤出汁と切り菜(野菜と漬物を細かく切ったもの)で食す
2杯目:花月お手製モツ煮で
3杯目:〆はだし茶漬け!

雪国の食文化(発酵文化)を感じられる、酒粕をつかったスイーツは、「酒粕ジュレと季節のフルーツ」。

食後は「ラウンジ抱月」へ。その日の「おすすめ地酒」が100円~と、リーズナブルに楽しめます。
新潟県内のお酒(「八海山梅酒」400円、「Bio菊水越後姫」400円など)を多く取り揃えていて、メニューは手描きでびっしりと書かれています。
また、コーヒーとハーブティーはセルフサービス(無料)で用意されています。夜のハーブティーは、快眠を誘うといわれている「ラベンダー」でした。
心地よく目覚めた2日目は朝風呂からスタート!

前夜にいただいたハーブティーの効果もあってか、ぐっすりと快眠できました。心地よく目覚めてすぐに、朝風呂へ。

朝は、昨夜のお風呂とは異なる(夜中に男女入れ替えあり)湯船で温泉を楽しむことができます。熱めの内風呂と、ぬるめの低温風呂と岩の露天風呂を満喫しました。

泉質は、内風呂は肌にも優しい単純温泉。露天風呂は、抵抗力が高まり医学的症状の解消軽減につながるといわれている「アペックス・ウォーター・システム」と、湯沢温泉の源泉を掛け合わせています。

朝食は、夕食と同じく「客前料亭 風雅」の個室でいただきます。

焼き立ての魚、味噌汁、作りたての豆腐が食欲をそそります。温かいのっぺ汁は後出しでいただきます。
ご飯はおひつで用意されているので、朝からもりもりお替わりしちゃいました。

チェックアウトは11時なので、ゆっくりと支度をしつつ「花月作 ゆざわMAP」をチェック。
小説『雪国』のデートスポットや絶景の「大源太山」などが紹介されています。こんな風に、季節ごとに近隣のおすすめスポットがイラストで紹介されていると、わかりやすいですし、行きたくなりますよね。

リニューアルしたお部屋もご飯も温泉も大満足の1泊2日を終え、チェックアウト。
会計を済ませ、預けておいた車の鍵を受け取ると飴が入った小袋とガムもいただきました。“運転中眠くならないように”という配慮なのでしょう。
車を出発させると、雨の中でしたが、車が見えなくなるまで「行ってらっしゃいませ」と笑顔で手を振り、送り出してくれた女将とスタッフの方々。
また来たい!と最後の最後まで思わせてくれる、心遣いの宿でした。また、「ただいま~」と言って、戻ってきたいと思います!
「松泉閣 花月」のご予約はコチラ
住所 | 新潟県南魚沼郡湯沢町大字湯沢318-5 |
電話番号 | 025-784-2540 |
アクセス | 【電車】JR上越線「越後湯沢駅」より徒歩約5分 【車】関越自動車道「湯沢IC」より約8分 |
駐車場 | あり |
URL | https://www.shousenkaku-kagetsu.com/ |