群馬県を代表する温泉地・伊香保温泉。山の急斜面に365段も敷かれた石段の左右には、土産店や旅館などが軒を連ねています。人気の観光地として観光客でにぎわうこの石段街ですが、基礎が造られたのは戦国時代だということはご存じでしたか?「伊香保温泉石段街」の見どころをご紹介します。
連日観光客でにぎわう伊香保石段街の歴史

関東の奥座敷とも呼ばれ、上毛かるたでは「日本の名湯」と詠われた伊香保温泉。その歴史は古く、発見は奈良時代にまでさかのぼると言われています。現在の温泉街の基礎が築かれたのは戦国時代で、長篠の戦いで負傷した武田軍の兵士の療養地として整備されたそうです。石段の多くもこのときに施工され、365段もの石段が山の斜面に沿って敷かれています。
石段街の両脇には、今では珍しい射的場や土産物を販売している民芸店がずらり。群馬県の名物「水沢うどん」を提供しているお店もあります。水沢うどんは日本三大うどんのひとつにも数えられる群馬の郷土料理で、伊香保温泉から少し離れた水澤観世音が発祥です。
伊香保温泉のお湯は、茶褐色なのが特徴。泉質は硫酸塩泉で、鉄分を多く含むことから非常に体がよく温まる温泉としても知られています。石段の中ほどには共同浴場があり、この伊香保特有の温泉に入ることができますよ。その名も「石段の湯」。また伊香保温泉の高台には、「伊香保露天風呂」という露天風呂だけの共同浴場もあります。
実は伊香保が発祥!茶色い温泉まんじゅう「湯の花まんじゅう」

温泉旅行のお土産の定番、温泉まんじゅう。その発祥が伊香保温泉だということはご存じでしたか?黒糖を使った茶褐色の温泉まんじゅうは、伊香保温泉の湯の色をイメージして考案されました。伊香保温泉の温泉まんじゅうは「湯の花まんじゅう」と呼ばれ、何軒かの和菓子屋で販売されています。

その中でも元祖と言われているのが、石段街の上方にある「勝月堂」。お店の前にはいつも、蒸したての湯の花まんじゅうをその場で頬張る観光客がたくさん。湯の花まんじゅうの製造元はその他にも、石段街の中ほどにある「田中屋」や、石段街から少し奥に入った場所にある「大黒屋」などが有名です。いくつかのお店のおまんじゅうを食べ比べてみるのも面白いかもしれませんね。
温泉街や渋川市街、赤城山などを一望!石段の最上部にある「伊香保神社」

365段の石段を登りきると、小さな鳥居が立っています。その奥にあるのは温泉の神様を祀った「伊香保神社」。境内からは、麓に向かって続く石段と温泉街、そして遠く渋川の市街地や赤城山、谷川連峰までも一望できる大パノラマが広がります。この絶景は一見の価値アリ!伊香保温泉に来たらぜひ最後まで石段を登り、伊香保神社にお参りしていってください。
伊香保温泉の石段街、いかがでしたか?古さや歴史だけでなく、エンタメ要素もたくさんあることがお分かりいただけたかと思います。皆様もぜひ、歴史と新しさが一緒に楽しめる、石段街を訪れてみてください。
施設情報
住所 | 群馬県渋川市伊香保町伊香保 |
電話番号 | 0279-72-3151(渋川伊香保温泉観光協会) |
アクセス | 【車】関越道渋川伊香保ICより車で約20分 【電車・バス】JR上越線「渋川駅」から「伊香保榛名口行」バスで約25分、「石段街口」下車 |
駐車場 | 石段アルウィン公園西駐車場 普通車10台 石段アルウィン公園内駐車場 普通車9台 石段アルウィン公園北駐車場 普通車27台 最初の2時間まで500円 最初の2時間を超えた1時間につき100円 |
URL | http://www.ikaho-kankou.com/ishidan.cfm |