大正時代の情緒にあふれる銀山温泉、その一角に共同浴場「おもかげ湯」があります。かつては地元住民を対象に開放されていましたが、2009年から観光客も利用できるようになりました。貸し切りで入浴できるので、ご家族や仲間同士で利用するのがおすすめです。
情緒あふれる景観が楽しめる銀山温泉
江戸時代初めのころに大きく栄えたという「延沢銀山」の名に由来している「銀山温泉」。
奥州街道からさらに山中に分け入る場所にあり、明治時代は現在の山形県尾花沢市からほぼ1日がかりの行程を余儀なくされたため、世間から隔離されたような地域でした。
大正初期には大洪水でほとんどの旅館が流されるといった苦難に襲われたこともありましたが、大正10年に水力発電所が作られたことが復興のきっかけとなり、昭和に入ってからは温泉保養地として人気を博すようになりました。
昭和60年に国の史跡に指定、さらに翌年には家並保存条例が制定され、ドラマ「おしん」の舞台にもなった木造の味わいあるお宿が今も立ち並びます。

家族や恋人、友達とゆっくり入れる「貸切風呂」

以前は地元に住む人たちに向けた公衆浴場でしたが、2009年にリフォームされて貸し切り専用風呂に様変わり。観光客にも人気のスポットになっています。

外装や内装は湯治場だった過去の面影が漂っており、まるでタイムスリップしたような気分になれるお風呂です。広い浴室に、6~8名ほど入れるコンクリートの浴室が一つで貸切時間は50分です。お湯は熱めのナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。冷え性などに効果があるので寒い時期に入るのにもってこいです。
銀山名物カレーパンが買える「はいからさん通り」で入浴の受け付けを

「おもかげ湯」は、郷土料理などを取り扱う正面のお店「はいからさん通り」にて予約ができます。代金を支払った後に、「おもかげ湯」に案内してもらえます。
「はいからさん通り」は山形県の小麦を使った「銀山名物カリーパン」が有名。その他にも尾花沢銘菓の「くぢら餅」、「ずんだん餅(ずんだ餅)」、「ごまかりんとう」などが店頭に並んでいます。湯上りに楽しみたいですね。
住民専用の浴場を改装した、一風変わった共同浴場。かつての湯治場の名残があらゆるところに残っています。洗練されたモダンな施設も良いですが、「おもかげ湯」のような古き良き時代の趣向も人気です。銀山温泉を巡る際、欠かせないスポットになること間違いなしです。
住所 | 山形県尾花沢市銀山新畑地内 |
電話 | 0237-28-3888(はいからさん通り) |
営業時間 | 10:00~17:50 |
料金 | 2000円(50分) |
アクセス | JR山形新幹線「大石田駅」よりはながさバス「銀山温泉」行きで約40分。終点から徒歩約8分 |
駐車場 | あり(銀山温泉共同駐車場・無料) |
URL | http://www.ginzanonsen.jp/ |