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【季節・歳時記】避暑地の王道・軽井沢で珈琲店巡り

【季節・歳時記】避暑地の王道・軽井沢で珈琲店巡り

“珈琲店激戦区・軽井沢”は、70年前の東京・日本橋から始まった

じわりじわりと近づいてきた、アツい夏。そんな時に思い浮かぶのは、涼やかな空気の中で過ごす避暑地の夏休み。避暑地は数あれど、憧れの筆頭格と言えば…やっぱり軽井沢でしょう!

国内外のセレブたちにも愛されてきた歴史、飽きることなく滞在できるショッピングや食のスポットの数々…それほど広範囲ではないエリアの中に、クオリティの高い店舗が揃っていることも大きな魅力です。レストランやカフェはもちろん、実は「珈琲店」も個性豊かで非常にハイレベルです。

今回紹介する3店は、コーヒー以外のメニューも充実しているので、好みが分かれる相手と一緒に訪れても楽しめるはず。この夏は、本物の味と心地よさを求めて、軽井沢で珈琲を堪能してみてはいかが?

ミカド珈琲が、軽井沢リゾートカフェの先駆けに

戦後の傷跡が色濃く残る1948年(昭和23年)、東京・日本橋でコーヒー豆と喫茶材料の卸小売店として創業したミカド珈琲は、自家焙煎の淹れたてコーヒーを提供するヨーロッパ式スタンドコーヒーショップを開店。当時はまだ高価だったコーヒーを多くの人に飲んでほしいと、リーズナブルな価格で販売し、話題を集めました。

この日本橋店の常連客たちの多くが軽井沢に別荘を所有していたことから要望され、1952年に軽井沢の千ヶ滝エリアへ進出。翌年、旧軽銀座に移転し、これが現在活況を呈す軽井沢リゾートカフェの始まりになったといわれています。

65年を超えて支持されているこの老舗には、こだわりのコーヒーとともに愛されてきた名物がほかにも。それが“食べるコーヒー”を味わってほしいと生まれた「コーヒーゼリー」と、コーヒーを飲めない子どもも一緒に楽めるよう開発された「ミカド珈琲のモカソフト」。どちらも誕生から50年位経っていますが、創業者がそんな想いを込めて作り上げただけに、今でも変わらぬ店の人気メニューです。

ミカド珈琲 軽井沢旧道店の2階。当初は千ヶ滝へ出店しましたが、自家用車所有率がまだ低く、訪れる人も少なかったため、翌夏に別荘地からも歩いて行ける旧道沿い(旧軽銀座)に移転

コンチネンタルブレンド(旧軽通り) 580円。軽井沢旧道店の開店とともに生まれたロングセラー。気品あるほのかな香り、コク、酸味とさりげない苦味で、絶妙な味のバランスをキープ

ミカド珈琲のモカソフト 430円。グラスまたはコーンで。コーヒーの香り豊かでほろ苦いコクと滑らかな舌触りは、老若男女問わずに人気。このモカソフト専用に焙煎・ブレンドした豆を自社工場から各店舗へ直送し、店舗ごとに仕立てています

コーヒーの香りと味を閉じ込めたコーヒーゼリー 550円。別荘の常連客に好評を博し、現在に至る

名称ミカド珈琲 軽井沢旧道店
所在地長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢786−2
電話0267−42−2453
営業時間営業時間10時〜17時(L.O. 16時30分。季節により変動あり)
休み夏季はなし(その他の季節は要問合せ)

※駐車場なし・全席禁煙・ペット不可

名称ミカド珈琲 軽井沢・プリンスショッピングプラザ店
所在地長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢1178−798
電話0267−42−0549
営業時間軽井沢・プリンスショッピングプラザに準ずる
休み7・8月はなし

※全席禁煙・ペット不可

名称ミカド珈琲 軽井沢ツルヤ店
所在地長野県北佐久郡軽井沢町長倉2707
電話0267−46−1900
営業時間「スーパーツルヤ軽井沢店」に準ずる
休み7・8月はなし

※全席禁煙・ペット不可

3世代が一緒に過ごせる、軽井沢ならではの珈琲店

カップルやグループだけではなく、親子や3世代が一緒に滞在するのも、別荘地である軽井沢ならでは。そんな3世代が心地よく過ごせるお店として人気を集めているのが、Sugar Spot Coffeeです。

自家焙煎するコーヒー豆はもちろん、ゆったりとした店内には隅々までこだわりあり。スポーツ観戦や、オーナーのコレクショングッズを眺めたり、ウッドデッキでハンモックが楽しめたり、子どもたちのための「こどもカフェスペース」があったり…。若夫婦がショッピングに出かけている間に、お孫さんを連れて訪れるご年配の方も多いとか。いろいろなシチュエーションに対応できるよう心がけているという、うれしいお店。

店舗は長野県建築文化賞一般部門奨励賞を受賞

こどもカフェスペースは予約も可能。店名のSugar Spot(シュガースポット)とは、バナナにできる黒点のことで、食べ頃になると出るサイン。「コーヒーが一番美味しく飲める“飲み頃”を意識して、1杯ずつ心を籠めて提供したい」という思いから付けられたそう

夏は、冷たいカフェラテ 600円はいかが?

名称Sugar Spot Coffee
所在地長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢1323−1465
電話0267−41−0044
営業時間8時30分〜16時30分(L.O. 16時)
休み水・木曜(8月は水のみ。3月には長めの休みあり)

※駐車場あり・店内禁煙(屋外に喫煙スペース有り)・小型犬は抱っこ、またはワンちゃんカーで店内可。大型犬は屋外のドックアンカーを利用

スペシャルティコーヒーの草分け的存在も、軽井沢生まれ

歴史や居心地の良さなど、その数だけ個性ある珈琲店が揃う軽井沢。激戦区だけに、味わいにおいてのレベルの高さは言うまでもないけれど、スペシャルティコーヒーの草分け的存在として知られる丸山珈琲も、実はこの軽井沢生まれ。1991年に創業以来、その名は今や全国区となり、軽井沢を中心に11店舗を展開しています。

1年の半分近くを海外で過ごす創業者の丸山健太郎氏が世界各地で買い付ける高品質コーヒーを、各店舗で腕を振るうバリスタたちが提供。森の中に佇む軽井沢本店や、ブックカフェを併設したハルニレテラス店などで、その深い味わいをじっくりと堪能してみよう。

かつてのペンションのダイニングを改装して始まった丸山珈琲 軽井沢本店はアットホームな雰囲気が溢れる

お土産にコーヒー豆を買い求める人も多い

ハルニレテラス店内

スペシャルティコーヒーとは、豆の生産地からカップに入れて提供されるまで、その流れのすべてにおいて品質管理がされているものを指します。丸山珈琲ではおもにフレンチプレスで提供。丸山珈琲のブレンド(深煎り)596円。スイーツメニューも豊富。写真ははちみつロールケーキ480円

名称丸山珈琲 軽井沢本店
所在地長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1154−10
電話0267−42−7655
営業時間11時〜18時
休み火曜(8月はなし)

※駐車場あり・店内禁煙・ペットはテラス席のみ

名称丸山珈琲 ハルニレテラス店
所在地長野県北佐久郡軽井沢町星野ハルニレテラス内
電話0267−31−0553
営業時間夏期8時〜20時/冬期9時〜19時
休み臨時休業あり

※駐車場あり・店内禁煙・ペットはテラス席のみ

軽井沢へのアクセス

アクセス【電車】北陸新幹線利用の場合、軽井沢駅下車。旧軽井沢銀座(軽井沢旧道)へは徒歩約20分

【車】上信越道碓氷軽井沢IC利用。旧軽井沢銀座(軽井沢旧道)へは約30分

7月15日(日)〜9月10日(月)まで、旧軽井沢銀座は歩行者・自転車専用の規制あり。

気軽に立ち寄れる上質な温泉施設などが町内に多数点在

源頼朝が発見したと伝えられる約800年の歴史を誇る古湯から、モダンな設えの日帰り立ち寄り湯まで、町内にはさまざまな温泉施設が充実。温泉旅館でも日帰り利用ができる施設や、高速のインター近くで帰路での立ち寄りに便利な施設など、バラエティ豊か。

(2018年7月8日公開)

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岩崎 みやこぼん
旅行情報誌編集部を経て、現在はフリーランスの編集&ライターとして活動中。美味い食べ物と酒、温泉、碧い海と満天の星があればどこまでも。