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ゼロ戦の操縦席を見られる!「鹿屋スカイミュージアム」

ゼロ戦の操縦席を見られる!「鹿屋スカイミュージアム」

鹿児島県大隅半島に位置する農業が盛んなエリア鹿屋(かのや)市には、「海上自衛隊鹿屋航空基地」があります。その基地を目指して進むと、「鹿屋スカイミュージアム」の愛称で呼ばれる、海上自衛隊が運営する「海上自衛隊鹿屋航空基地史料館」が目に入ります。

こちらでは、写真や文献のほかに復元されたゼロ戦も展示され、歴戦の記録や神風特攻隊の史実を知ることができます。

海軍航空部隊の歴史から現在の海上自衛隊航空部隊の活動までわかる史料館

写真提供:ピクスタ

「鹿屋スカイミュージアム」の愛称でも呼ばれている「海上自衛隊鹿屋航空基地史料館」は、旧海軍航空の興亡の軌跡や戦後の海上自衛隊航空部隊の歩み、そこで活躍する隊員の姿を伝えるために、昭和47年に開館。その後手狭となったことから、平成5年に現在の地で“新史料館”として開館し、保管資料数は約5500点を誇ります。

先の大戦で、鹿児島県で特攻基地といえば薩摩地方にある「知覧(ちらん)」が有名ですが、実は鹿屋基地のほうが規模は大きく、特攻で出撃した航空機の数も知覧より多いのです。

史料館は、若い海上自衛隊員が歴史を学ぶ場としても作られた施設であり、海軍精神発露の史実、大戦における特別攻撃隊にまつわる遺品やゼロ戦の復元機も展示されています。

また、現在の災害派遣や日本周辺海域における警戒監視、海外派遣任務など、海上自衛隊の現在の活動も知ることができ、大人も子どももぜひ訪れてほしい大切な場所です。

【屋外展示】世界で唯一現存する二式大艇と海上自衛隊で活躍していた歴代の航空機が並ぶ

写真提供:海上自衛隊鹿屋航空基地史料館

基地正門前の敷地に展示されている、通称「二式大艇」と呼ばれている「二式大型飛行艇」は、あらゆる日本の航空・製造技術を集結して設計・開発された、1940年から終戦にかけて、世界一の高性能を誇った大型飛行艇です。現存する機体は世界で唯一ここだけで、全長約28m・全幅約38mという大きさです。

写真提供:ピクスタ

駐車場で車を降り史料館につくと、周辺を囲むように戦中・戦後に活躍した歴代の航空機が展示されています。実物の航空機を目の前で見られる機会は中々ないので、ぜひ間近で体感してみてください。

【1階展示】「防衛」について考えるキッカケとなる展示

館内に入るとまず目に飛び込んでくるのが、エントランスホールにある高さ10m、幅5mの大きなステンドグラス。原画は平山郁夫画伯作の『夕映櫻島』で、城山から見た桜島と錦江湾、鹿児島市街地をステンドグラスで表現したものです。

特攻隊が飛び立った際に見たであろう、地元桜島の穏やかな風景に鎮魂と平和への願いが込められています。厚さは3㎜ととても薄く、格子状の補正がしっかりとされていて、背後から注がれる自然光(※)で浮かび上がる設計で、訪問者の心をつかみます。

※雨天時などの自然光が弱い日は人工灯を使用しています。

写真提供:海上自衛隊鹿屋航空基地史料館

1階では、「現代を生きる若い海鷲たちの躍動~海上自衛隊航空部隊の活動~」をテーマに、海上自衛隊の装備・活動が展示されています。

単に海上自衛隊航空部隊の紹介にとどまらず、隊員たちの活躍ぶりを通して、国民が「防衛」について考えるキッカケになるような資料が並びます。

【2階展示】「ゼロ戦」の操縦席を見られる!

写真提供:ピクスタ

2階の展示は、「時代を翔けた勇士たちの航跡~海軍航空の歴史~」がテーマ。

海軍の誕生から終戦によって終焉を迎えるまでの、海軍航空隊の歴史が展示されています。特に、海軍の歴史を語る上で重要な「神風特攻隊」に関する展示は、史料館の見どころのひとつです。

また、2階には復元した「ゼロ戦」が鎮座しており、階段を利用して間近で操縦席を見ることもできます。

昔は軽量化を図るため、翼の一部に布が使われていたそうで、そんなレアな部分も説明を受けることができます。当時の日本の航空技術者たちの苦労が垣間見えます。

もっと詳しい情報を知りたいという方は、1階に常駐しているスタッフの方にお願いすると、目的や時間に合わせて、展示品を見ながら解説をしていただけるそうです(すでに予約が入っている場合は難しいので、ご希望の方は事前に予約しましょう)。

ちなみに、私がスタッフの方に解説をうかがった際は、歴代の海軍大将の遺品や人柄、どんな風にして採用試験が行われていたか、どんな衣類を着ていたか、特攻隊として出撃間際の若い隊員がどのようなものを残したのかなど、展示資料では知ることのできない、超レアなお話を聞くことができました。

「鹿屋スカイミュージアム」を訪れると、「過去から学び、現在を知り、未来にどう生かすか」を考える絶好の機会になると思います。また、史料館駐車場入り口にある「鹿屋市観光物産総合センター」では、鹿屋の名産品や海軍カレーなども購入ができますよ。

住所鹿児島県鹿屋市西原3-11-2
電話番号0994-42-0233
営業時間9:00~17:00(最終入館~16:30)
休館日12/29~1/3
料金無料
アクセス【電車】JR日南線「志布志駅」より車で約50分

【車】東九州自動車道「東原IC」より約15分

駐車場普通車24台、大型バス9台、障がい者用駐車場あり、バイク専用駐輪場あり
URLhttps://www.mod.go.jp/msdf/kanoya/toukatu/HPzairyou/1-8siryoukann/1-8siryoukann.html

YUKOTABI 編集部
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