2017年も終盤に近づいてきました。新年に向けて、少し早めに準備を始めている方もいるのではないでしょうか。
今回は、来る年の福を祈願する11月の風物詩「酉の市(とりのいち)」をご紹介します。名前は聞いたことがあるものの、一体どんな行事なのか詳しくは知らないという方、要チェックです!
酉の市とは?
酉の市は、毎年11月の酉の日に行われる鷲(おおとり)神社の祭礼に立つ市。関東地方を中心に行われ、来る年の開運や商売繁盛をお祈りするお祭のひとつです。
その年の暦によって酉の日は2回と3回の年があり、最初の酉の日を「一の酉」、次に「二の酉」、3回目は「三の酉」と呼びます。
また「金銀をかき集める」、「運をかき込む」といった縁起物として、装飾をほどこされた「縁起熊手」が売られているのも特徴です。
酉の市の日程
2017年の酉の市は3日。一の酉が11月6日(月)、二の酉が11月18日(土)、三の酉が11月30日(木)です。
開催時間は開催される神社によって違うので、各酉の市のホームページを確認してみてください。
全国の酉の市
発祥の地「足立区大鷲神社」

酉の市発祥の地と言われている東京都足立区の大鷲神社。創建は1247〜1249年の宝治年間とされ、平安時代に源義光が兄の源義家を助けるため東北へ向かう際、戦勝を祈願し鷲を祀ったのが由来と言われています。酉の市の夜には花火が打ち上げられ、全国から訪れた多くの人で賑います。
所在地 東京都足立区島根4-25-1交通アクセス
(1)梅島駅・竹ノ塚駅・西新井駅より徒歩で約15分
(2)首都高速川口線 加賀ICより車で約20分
日本一有名な酉の市「浅草鷲神社」

鷲神社は古くから「お酉さま(おとりさま)」の愛称で親しまれ、1 年で最も賑わうのが酉の市。酉の市では参道入口に4〜5mの大熊手が飾られ、そのデザインは毎年変えられているそう。足を運んだ際は、まず大熊手をチェックしてみてくださいね。
所在地 東京都台東区千束3-18-7交通アクセス
(1)東京メトロ日比谷線 入谷駅より徒歩で約7分・つくばエクスプレス 浅草駅より徒歩で約8分
(2)上野駅より車で約10分
関西の本社である「大鳥神社」

大阪府堺市の大鳥大社は全国各地にある大鳥信仰の総本社。境内は1万2千坪もの面積があり、出雲大社の大社造の次に古いと言われる大鳥造の本殿があります。関西指折りのパワースポットとしても知られ、浅草と並んで有名な酉の市のひとつとして知られています。
所在地 大阪府堺市鳳北町1-1-2交通アクセス
(1)JR阪和線 鳳駅より徒歩で約10分
(2)阪神高速4号湾岸線 石津ICより車で約15分
東海地区なら「長福寺(七寺)」

名古屋市の七寺で行われる大須酉の市。販売されている縁起物の熊手は一つ一つ職人の手によって丁寧に作られ、華美になりすぎないよう厳かなデザインを特徴としています。東海地区近郊にお住いの方は、ぜひ大須酉の市に足を運んでみてはいかがでしょうか。
所在地 愛知県名古屋市中区大須2-28-5交通アクセス
(1)地下鉄鶴舞線 大須観音駅より徒歩で約3分
(2)名古屋高速2号東山線 白川ICより車で約3分
酉の市をもっと楽しむための「縁起熊手」の豆知識

縁起物として商売繁盛を祈願する酉の市の名物品「縁起熊手」。実はいろいろな習わしがあります。
1.初めて買う場合は小さいものを買おう!
縁起熊手は、前年よりひと回り大きなものに買い換えると縁起が良いとされています。そのため、初めて買う場合はできるだけ小さいものを選んだほうがいいいかもしれません。
2.とにかく値切るべし!
縁起熊手は値切れば値切るほど縁起が良いと言われています。普段は「はしたないと思われてしまうかな…」と思ってしまうかもしれませんが、酉の市では思いっきり値切りましょう。
3.購入した縁起熊手を高く掲げて持ち帰ろう!
帰宅の道中は、高く掲げることで大きな福を取り入れることができるとされています。通行人の邪魔にならない程度に高く持ち上げてみてください。
4.玄関の入口に向けて高い位置に飾ろう!
もし玄関に飾れない場合は、神棚や柱などの高い位置に南・東・西へ向けて飾るのが良いのがとか。ただし、北に向けて飾ってはいけないので注意しましょう。
事前に知識をもっていれば、より一層酉の市を楽しむことができそうですね。
関東を中心に全国で開催される酉の市。今年は3回とチャンスがいっぱい。ぜひ酉の市へ足を運んで、来る年の福を祈願してみてはいかがでしょうか?