目次
- 1 まずはスタンプブックをゲット!
- 2 ダムスタンプラリーに出発!(1日目AM9:00)
- 3 鯖石川ダム(1日目AM10:00)
- 4 鵜川ダム(1日目AM10:40)
- 5 柏崎名物「鯛茶漬け」(1日目PM0:00)
- 6 笠掘ダム(1日目PM2:30)
- 7 大谷ダム(1日目PM3:00)
- 8 「道の駅漢学の里しただ」にて一気にゲット!(1日目PM3:45)
- 9 下条川ダム(1日目PM4:30)
- 10 加茂土産物センター(1日目PM5:00)
- 11 ここらで一泊「湯田上温泉」(1日目PM5:30)
- 12 二日目、寄り道「早出川(はやでがわ)ダム」(2日目AM10:00)
- 13 ついでに寄り道「揚川(あげかわ)ダム」(2日目AM11:00)
- 14 昼食難民にならないために
- 15 内の倉ダム(2日目PM1:45)
- 16 胎内第二(たいないだいに)ダム(2日目PM3:00)
- 17 胎内川ダム(2日目PM3:30)
- 18 じつはこの奥にも2基のダムが…
- 19 胎内第一(だいないだいいち)ダム(2日目PM4:00)
- 20 奥胎内(おくたいない)ダム(2日目PM4:15)
- 21 この先どうする?
- 22 ついにプレミアムダムカードをゲット!(3日目)
こんにちは、ダムマニア&ダムライターの宮島咲です。
7月14日から、新潟県営のダムでスタンプラリーが開催されます。新潟県は各地区に振興局という県の出先機関があり、ここで地区別にダムを管理しています。通常、地区をまたいでイベントをおこなうことはありませんが、今回ご紹介する「にいがたダムスタンプラリー2018」は、地区をまたいだ特別なものとなっています。
このスタンプラリーに参加しているダムは下記の通りです。

にいがたダムスタンプラリー2018マップ
1.胎内川(たいないがわ)ダム(胎内市)
2.内の倉(うちのくら)ダム(新発田市)
3.下条川(げじょうがわ)ダム(加茂市)
4.笠掘(かさぼり)ダム(三条市)
5.大谷(おおたに)ダム(三条市)
6.鯖石川(さばいしがわ)ダム(柏崎市)
7.鵜川(うかわ)ダム(柏崎市)
北は胎内市にある胎内川ダムから、南は柏崎市にある鯖石川ダムまで、全部で7基のダムが参加しています。
直線距離にして約120km、走行距離では300km近くにもおよぶ壮大なスタンプラリーになっています。300kmというと、東京から福島までの走行距離に匹敵します。新潟県の広さを実感しますね。
まずはスタンプブックをゲット!
まず、県内5ヵ所に設置された配布所で、スタンプブックを入手することから始まります。配布所は、道の駅胎内(胎内市)、寺町たまり駅(新発田市)、加茂土産物センター(加茂市)、道の駅漢学の里しただ(三条市)、柏崎観光協会観光案内所(柏崎市)の5ヶ所です。配布所の営業時間に注意してスタンプブックを入手しましょう。

まずはスタンプブックを入手しよう
ダムスタンプラリーに出発!(1日目AM9:00)
今回は、比較的関東からもアクセスしやすい、南方のダムから攻略してゆきたいと思います。朝9時、柏崎観光協会観光案内所でスタンプブックをもらいましょう。それと同時にスタンプラリー(柏崎地域)の記念品がもらえますので、忘れずにいただいてくださいね。

柏崎観光協会でもらえる記念品。謎のキャラクター、ロックさんと「?」
さて、ここからがダムスタンプラリーの本番スタートです。まずは、30.8km離れた場所にある鯖石川ダムに向かいます。順調に走れば10時前には到着できるでしょう。ダムに着いたら管理所を訪ねます。ここで、スタンプブックにスタンプを押し、今回のスタンプラリー用に特別に用意された「オリジナル鯖石川ダムカード」をゲットします。

これがオリジナル鯖石川ダムカード。このスタンプラリーでしか入手できないレアカード
なお、このスタンプラリーは、スタンプやオリジナルダムカードを入手するだけのものではありません。せっかくダムに訪れたのですから、じっくりダム見学もしましょう。
鯖石川ダム(1日目AM10:00)

まずはここから鯖石川ダム。赤いゲートは新潟県営ダムの特徴のひとつ
堤高37mのコンパクトな重力式コンクリートダムです。赤く塗られたクレストゲート(一番上に設置されている水門)が1門と、それを両脇から挟むように設置されたコンジットバルブ(ダム底部に設置された放流設備)の四角い機械室は、新潟県が管理するダムの基本的デザイン。
このデザインをしっかり覚えておくと、これからの行程がより楽しくなります。また、ダムの大きさと不釣り合いな、直径1.8mのホロージェットバルブ(放流設備)を隠し持っているので、色々なアングルからダムを眺めて探してみて下さい。
鵜川ダム(1日目AM10:40)
鯖石川ダムを見学し終えたら、次は鵜川ダムに向けて車を走らせます。ただし、鵜川ダムは現在建設中のため、スタンプとダムカードは近隣にある施設「綾子舞会館」にて配布されています。鯖石川ダムから13.1km、約10分で到着です。

建設中の鵜川ダム。10名以上で事前に申し込めば見学可能
鵜川ダムは2024年完成に向けて着々と工事が進められています。残念ながら建設の様子は遠くからしか見ることはできませんが、10名以上で事前に申し込めば平日に限り見学できるそうです。(柏崎地域振興局地域整備部ダム建設課/TEL:0257-21-6339)
ダム建設は非常に珍しい工事なので、この機会にぜひ見ておきたいですね。また、すぐそばに農林水産省が建設を進めている市野新田ダムもあるので、併せて見学してほしいです。
柏崎名物「鯛茶漬け」(1日目PM0:00)
柏崎の名物は鯛茶漬け。最初に行った柏崎観光協会の周りには、鯛茶漬けが食べられるお店がいくつもあります。観光協会で自分好みの鯛茶漬け屋さんを教えてもらうと良いでしょう。

柏崎の名物料理の一つ「鯛茶漬け」
鯛茶漬けでおなかいっぱいになったら、次のエリア、三条地域に向かって出発です。ここからは北陸自動車道を使って、一気に次の目的地に移動します。柏崎インターチェンジから中之島見附インターチェンジまで順調に行けば25分で到着します。
笠掘ダム(1日目PM2:30)
中之島見附インターチェンジから一般道を駆使して笠堀ダムへと向かいます。インターを降りてから1時間ほどはかかるでしょうか。次第に山奥へと入ってゆく感覚が、この先にダムがあるのだとワクワクさせます。

改造前の笠堀ダム。今は姿とはだいぶ違う
笠掘ダムは完成した当初、クレストゲートは1門のみでしたが、1969年に起った豪雨の影響でゲートを1門増設した経緯があります。2011年、笠掘ダムは再び豪雨に見舞われてしまいます。新潟福島豪雨と呼ばれる災害を経験し、笠掘ダムは2度目の改造工事を受けることとなりました。高さを4m増し堤高78.5mに、総貯水容量は約10%増の1,720万立方mのダムに生まれ変わりました。
なお、このダムにはスタンプやオリジナルダムカードは設置しておらず、約9km戻った所にある「道の駅漢学の里しただ」に設置されています。笠掘ダムの写真を撮って係りの人に見せると、スタンプとオリジナルダムカードがもらえる仕組みになっています。
ということで、忘れずにダムの写真を撮って下さいね。
大谷ダム(1日目PM3:00)
笠掘ダムのすぐ隣に大谷ダムはあります。10分も走れば到着する距離です。

大谷ダムは、新潟県営ダムでは初のロックフィルダム型式
大谷ダムは、隣にある笠掘ダムをサポートするために造られたダムです。新潟県としては初のロックフィルという型式で造られています。
2004年に発生した新潟福島豪雨では、想定を超える水量がダム湖に流れ込んできましたが、隣の笠掘ダムと共に限界ギリギリのダム運用をおこない、下流で起きた水害を軽減することができました。もし、これらのダムが無かった場合、被害は1,700戸増えたと想定されています。一生懸命働いたダムなので、「頑張ったね!」と声をかけてあげて下さいね。
こちらのダムも笠掘ダム同様、スタンプやオリジナルダムカードは設置されていません。ダムの写真を撮って「道の駅漢学の里しただ」に行けばもらうことができます。
「道の駅漢学の里しただ」にて一気にゲット!(1日目PM3:45)
「道の駅漢学の里しただ」にて、先ほど撮った笠掘ダムと大谷ダムの写真を提示しましょう。すると、両ダムのオリジナルダムカードとスタンプを入手することができます。

オリジナル笠堀ダムカード
なお、こちらのレストランでは大谷ダムカレーを提供していますので、おやつ代わりに召し上がってみてはいかがでしょうか(ラストオーダーPM3:00ですが)。
下条川ダム(1日目PM4:30)
「道の駅漢学の里しただ」から21.1km、約35分で下条川ダムに到着します。

コンパクトな下条川ダム。しかし、与えられた任務は重い
下条川ダムは、高さ的には、今回のスタンプラリーでは一番小さなダムです。堤高31mのコンパクトなダムで、一番大きな胎内川ダムと見比べると見劣りしてしまいます。でも、このダムも下流を洪水から守るという、大きなダムと同じ使命を持っています。ダムからの帰り道で見ることができますが、川沿いは住宅の密集地となっており、この方々の命を守るために下条川ダムは働いているのです。
なお、こちらのダムでもスタンプとオリジナルダムカードは配布していません。下条川ダムの写真を撮って、加茂土産物センターへと向かいましょう。
加茂土産物センター(1日目PM5:00)
下条川ダムから4.2km、15分も走れば加茂土産物センターに到着です。ここで下条川ダムの写真を見せ、スタンプとオリジナルダムカードをもらいましょう。さらにそれだけではなく、三条地域訪問の証として素敵なプレゼントがもらえます。
ここらで一泊「湯田上温泉」(1日目PM5:30)
時間も遅くなってきたので、ここら辺で一泊するのがベストではないでしょうか。加茂土産物センターから車で20分ほどの所に湯田上温泉があります。また、30分ほどの場所に上越新幹線の燕三条駅があり、近隣にはビジネスホテルが立ち並んでいます。
ゆったり温泉につかって癒されたり、倹約してビジネスホテルに泊まったり。自分のスタイルに合わせた宿を選べるのが、この近辺のメリットですね。

湯田上温泉のホテル小柳の露天風呂
二日目、寄り道「早出川(はやでがわ)ダム」(2日目AM10:00)
じつは今回、スタンプラリーに参加していない新潟県営のダムもいくつかあります。その一つが早出川ダムです。このダムは、スタンプラリーのコース上にありますので、ぜひ立ち寄ってみましょう。

新潟県営のダムデザインを承継する早出川ダム
早出川ダムは堤高82.5mの重力式コンクリートダムです。赤いクレストゲートと、その両脇に設置されたコンジットバルブの四角い機械室といういでたちは、どこかで見たことがあるデザインですよね?
そう、一番最初に訪れた、鯖石川ダムと同じデザインなのです。なお、このダムにはダムカード型の顔ハメパネルがあるので、ここで記念写真を撮ってみてはいかがでしょうか。
ついでに寄り道「揚川(あげかわ)ダム」(2日目AM11:00)
早出川ダムから20.6kmの所に、揚川ダムがあります。45分ほどで到着しますが、道中は細い峠道なので、注意して走行しましょう。

東北電力が所有する揚川ダム。新潟県営のダムと全く異なるデザイン)
揚川ダムは東北電力が所有する発電専用ダムで、阿賀野川中流を堰き止める横長のダムです。堤高が19mしかないにも関わらず、堤頂長は316.2mもあります。今回のスタンプラリーで見てきたダムとは一味違ったダムで、新潟県営ダムと東北電力のダムのデザインの違いを感じ取ることができます。
なお、ちょっと寄り道になりますが、15kmほど離れた所にある「かのせ温泉赤崎荘」にて揚川ダムカードを配布していますので、欲しいかたは揚川ダムの写真を撮って訪問してみましょう。
昼食難民にならないために
揚川ダムの次は、内の倉ダムへと向かいますが、この先の道中にはほとんど飲食店がありません。ということで、揚川ダム近隣の国道49号線沿いの飲食店で昼食をとることをおすすめします。
内の倉ダム(2日目PM1:45)
揚川ダムから25.8km、45分ほどで内の倉ダムに到着します。

国内に13基しかない型式の内の倉ダム
内の倉ダムは、日本に13基しかない中空重力式コンクリートという型式です。外見は鯖石川ダムなどと同じ重力式コンクリートダムに見えますが、ダムの天端部分(一番上の部分)まで堤体が傾斜していたり、上流側にたこ足と呼ばれる凸部分があるので見分けがつきます。
ダムの内部はコンクリートの量を節約するために空洞になっています。このダムは、コンクリートが高価だった時代に造られたダムなのです。かつては、内部の空間を活かし、コンサートや結婚式などがおこなわれていたこともあります。
胎内第二(たいないだいに)ダム(2日目PM3:00)

古風ないでたちの胎内第二ダム
内の倉ダムから胎内川ダムに向かう途中にあるダムです。今回のスタンプラリーには参加していないダムですが、道中にあるので、ぜひ立ち寄ってみてください。新潟県営の発電専用ダムで、堤高41.5mの小ぶりのダムですが、クレストゲートの色は、新潟県営ダム特有の赤色ではありません。なぜなら、このダムは新潟県企業局というセクションの所有だからです。所有者が違えばデザインも異なるという点が面白いですね。
胎内川ダム(2日目PM3:30)
胎内第二ダムから8.3km、20分も走ると胎内川ダムに到着します。

今回のスタンプラリー参加ダムの中で一番大きい胎内川ダム
胎内川には新潟県が所管するダムが4基もありますが、その中で一番の大きさを誇るダムです。93mも堤高があるにもかかわらず、非常用洪水吐であるクレストゲートは1門のみというシンプルさ。この1門だけで数多く来る洪水に立ち向かえるのだろうかと心配になってしまいます。
そしてこのダムのデザインもまた、一番最初に見た鯖石川ダムにそっくりです。鯖石川ダムを巨大化すると胎内川ダムになるという感じでしょうか。
じつはこの奥にも2基のダムが…
胎内川ダムを見学し、スタンプとダムカードをゲットしたら、あとは配布所へ行くだけです。でも、ちょっと待ってください。この奥に2基のダムがあるのです。せっかくここまで来たのですから、これらを見ずに帰るのは愚かでしょう。
胎内第一(だいないだいいち)ダム(2日目PM4:00)
胎内川ダムから4.5km、車で10分ほど走った所に胎内第一ダムがあります。

胎内第一ダムは新潟県企業局が所有する発電専用ダム
新潟県企業局が所有する発電専用ダムで、堤高35mしかないコンパクトなダムです。エメラルドグリーンに塗装されたゲートは胎内第二ダムと同色で、新潟県企業局のものであるということを主張しています。
奥胎内(おくたいない)ダム(2日目PM4:15)

建設中の奥胎内ダム。10名以上で事前に申し込めば見学可能。写真は数年前のもの
胎内第一ダムから車で1分も走ると、奥胎内ダムの建設現場入口にさしかかります。しかし、ここから先は一般車通行止めで、ダム建設現場に近づくことはできません。ただし、10名以上で事前に申し込めば、建設現場を見せて下さるそうです。奥胎内ダムは今年度の完成を目指して、着々と工事が進められています。
この先どうする?
無事、全てのスタンプと、オリジナルダムカードを手に入れることができました。さて、あとは配布所に行ってプレミアムダムカードと新発田地域訪問の記念品をもらうだけです。
でも、ここから配布所まで順調に行って50分ほどかかり、営業時間内に到着するのは至難の業です。道も険しいので、無理な運転は絶対にしないでくださいね。ということで、せっかくですから胎内エリアに宿泊してみてはいかがでしょうか。
奥胎内ヒュッテは奥胎内ダムのすぐそばにある、大自然に囲まれたオシャレなホテルです。ヒュッテとは、ドイツ語で山小屋という意味ですが、このヒュッテはかなりリッチな気分になれるホテルなのです。また、16kmほど戻った場所にはロイヤル胎内パークホテルもあります。新胎内温泉という温泉で、展望露天風呂などもありますので、こちらのホテルもおすすめです。
ついにプレミアムダムカードをゲット!(3日目)
翌朝、全てのスタンプが押されたスタンプブックを持って、道の駅胎内か、寺町たまり駅に行きましょう。お店の人にスタンプブックを見せると、プレミアムダムカードがもらえます。それと同時に、新発田地域訪問の記念品をもらうことも忘れずに。

プレミアムダムカードのデザインは秘密。もらってからのお楽しみ!
今回ご紹介した行程は、あくまでも一例にすぎません。お住まいの地域によっては、北にある胎内川ダムから始めた方が効率的かもしれませんし、中間の下条川ダムをスタート地点にした方が良いかもしれません。
また、本来は、この行程よりも時間をかけて、もっとゆっくりダム見学を楽しんでいただきたいのですが、あまりにも広範囲なので、無理のないスケジュールでダム見学をしていただければ幸いです。
この夏は、ぜひ、新潟県のダムにいらっしゃってください!
(2018年7月2日公開)
文中で紹介された湯田上温泉の宿情報はこちら